SPECIAL ADVERTISING SECTION

フランス人と行く!四国お遍路

どのお寺にもユニークな特徴があり、弘法大師ゆかりの逸話がある

2016年01月15日(金)10時55分

ohenro2-topl.jpg

弥谷寺境内の階段にて

[DAY 1-2] 日本唯一のNYタイムズ「行くべき場所」は、文化体験や人との交流が魅力 はこちら


DAY 3

地元の人が集う光景を外国人は求めている

[神峯寺~石手寺]

 四国お遍路の旅3日目――。2日目の最後に訪れた最御崎寺から、バスに乗って海岸線沿いに西へ進んでいくと、高知市に入る手前に第二十七番札所の神峯寺(こうのみねじ)が見えてくる。ここがこの日の最初のお寺だ。

 あいにくの雨模様だったが、晴れていると海まで一望できて景色が素晴らしいそうだ。さらにこのお寺は、本堂まで登っていく石段沿いに日本庭園があり、四季折々の風景を楽しめるようになっている。Fさんと私が訪ねた時にはちょうど紅葉が始まっており、もみじの赤がとても映えていた。

ohenro2-1m.jpg

Fさんは鐘楼がとても気になるようで、お寺に着くたびに鐘の音を響かせていた

 ところで、高知のグルメといえばやはり鰹のたたきだろう。高知市内の「かつお船」という食事どころは、なんとお客さんが鰹の藁焼きたたきを自分で作れる体験型のレストランである。

ohenro2-2m.jpg

この豪快な藁焼きの光景と新鮮な鰹の美味しさに、Fさんはもちろん、店内のお客さんたちは笑顔が絶えない

 昼食後は、同じく高知市内にある第三十一番札所の竹林寺(ちくりんじ)へ。この竹林寺のすぐ近くには展望台があり、高知市内を360度一望できる。高知が高い山々に囲まれていることを、改めて実感できる場所でもあった。

 竹林寺は長い歴史を持つ由緒あるお寺だが、話を聞かせてくれたお坊さんはとても気さくな方だった。英語も話せるので、外国人お遍路さんにとっても強い味方になるだろう。

 ところで皆さんは、高知県の県名の由来をご存じだろうか? もちろん高いところにあるからというわけではなく、「高い智慧を持つ県だから」が正解だ。

 遥か昔、智慧を司る文殊菩薩様がここ竹林寺で見つかったことから、高知周辺は智慧を司る地域と呼ばれるようになった。それが転じて、現在の「高"知"県」になったのだという。ここでいう智慧とは、学業成就や知識を指すのではなく、生きていく上での智慧や悟りを意味する。

ohenro2-3l.jpg

竹林寺の境内

 ふと気がつくと、平日にもかかわらず、多くの人が境内にいる。お遍路さんはもちろんのこと、一般の参拝者も多い。

プロフィール

山崎勇歩

ライター、デザイナー。1987年千葉生まれ。武蔵野美術大学卒。外資系広告代理店でのクリエイティブ職を経て、現在に至る。

MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必死すぎる」「迷走中」
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中