イタリアで日本文学ブーム、人気はエンタメ小説 背景にあの70年代アニメの存在
スマレさんが翻訳を手がけ、「偉大なる日本文学」全集に採用された津原泰水『たまさか人形堂物語』が象徴的である。もともとは津原泰水の端整な文章と圧倒的な個性を兼ね備えた幻想的な世界観に惹かれ、「約束」や「天使解体」などの短編を翻訳したところ、ある出版社の幻想文学アンソロジーに収録され、好評を博した。良質な文学作品を手がける独立出版社のリンダウ社の編集部から「おすすめの日本人作家を教えてほしい」と問われたので、まずは短編を読んでもらってから、「彼の人形についての長編小説は、イタリア人の読者から必ず好かれるよ」と説得したところ、見事に採用された。
『たまさか人形堂物語』は、祖母の零細人形店を継いだ元OLが、職人たちと一緒に人形の修復を手がける物語だ。雛人形や文楽人形、コンテンポラリーアートとしての球体関節人形、ぬいぐるみ、ラブドールなど、伝統も含みながら現代を映し出す人形がたくさん登場する。イタリアでは、日本の人形文化についてはあまり知られていないため、読者はたくさん種類があることからして驚いていたそうだ。さらに、登場人物の個性や場面描写の巧みさ、作品の持つ雰囲気なども高く評価され、すぐにコリエーレ・デラ・セラに書評が出た。
津原泰水は、90年代に「津原やすみ」名義で少女小説作家としても活躍しており、漫画やアートにも造詣が深い。《日本らしさ》をエンターテインメントとしてポップに再構築した物語が受け入れられたとも言えるだろう。今後、続編である『たまさか人形堂それから』の出版もイタリアで予定されている。
コロナ自粛が追い風に
こうして見ていくと、日本文学や漫画、アニメにおいて、イタリアと日本には40年以上の交流の歴史がある。スマレさんは、両国で好まれるものに共通点も増えており、今の日本現代文学ブームは一過性のものではなく、これからも続いていくだろうと予想する。
現在、スマレさんは日本でも大人気だった朝霧カフカ・春河35『文豪ストレイドッグス』という漫画の翻訳にも着手しているが、この漫画とアニメのおかげで日本の小説を読み始めたイタリア人の若者も多いようだ。スマレさんのような「グレンダイザー世代」が、次世代にバトンを渡し、いつかヨーロッパで、世界で、日本の文化芸術がさらに親しまれるようになるのかもしれない。
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