- HOME
- コラム
- 企業と組織の戦略分析
- 世界で最も自動運転車の社会実装を進めている会社は、…
世界で最も自動運転車の社会実装を進めている会社は、意外な中国企業
そして2017年4月、「中国AIの王者」として培ったAI技術、検索サービスから蓄積したビッグデータ、高精度3次元地図の知見、センシングなど自動運転の技術を結集し、満を持して自動運転プラットフォーム「アポロ計画」を打ち出したのです。
アポロ計画では、バイドゥが持つAI技術やビッグデータ、自動運転技術をパートナーにオープンにし、相互に共有することによって、パートナーが短期間で独自の自動運転システムを構築することを可能にする「AI×自動運転」技術のプラットフォームが提供されます。より多くのパートナーを巻き込むことによって、バイドゥの「アポロ」を自動運転車の世界のプラットフォームやエコシステムにすることを目論んでいるのです。
バイドゥは、2017年4月の「アポロ計画」発表に続き、7月に「アポロ1.0」、9月に「アポロ1.5」として自動運転プラットフォームの技術を段階的にオープンソース化し、2018年には「アポロ2.0」として自動運転の技術をほぼすべてオープンソース化しました。2018年7月に発表された「アポロ3.0」では、低コストでの量産ソリューションや限定区画での運転シナリオへの対応がなされています。この時点で、「アポロ」の実装により単純な都市部道路では昼夜を問わない自動運転が可能なレベルに達したとされています。
自動運転バスを2018年から社会実装化
CES2019においてバイドゥは、「世界でもっとも自動運転車の社会実装が進んでいる会社」として注目を集めていました。同社では2018年初めに同年中の自動運転バス実用化計画を発表していました。その計画について、バイドゥはCESのブースにおいて、「実際に2018年に自動運転バス商業化をスタートさせたこと」「すでに中国全土21カ所で展開していること」、さらには「2018年7月より世界初のレベル4自動運転バスの量産化に入っていること」などを映像と共に誇らしげに発表していたのです。
この筆者のコラム
世界で最も自動運転車の社会実装を進めている会社は、意外な中国企業 2019.05.08
テンセントの「ミニプログラム」がアップルの「アップストア」と全く異なる理由 2019.05.07
グーグルの自動運転が「完全自動運転」である必然的理由 2018.05.25
「人口減少」日本を救う戦略はこの2国に学べ! 2018.04.03
アマゾンとグーグルの相違点を「経営」から探って分かること 2017.12.15
アリババ「米中欧日に次ぐ経済圏を構築する」大戦略とは何か 2017.12.03
アマゾンvs.アリババ、戦略比較で分かるアリババの凄さ 2017.11.22