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コロナワクチン接種、イギリスでは59歳の筆者にも回ってきた!その現実
イギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は5日、副反応報告書(昨年12月~今年1月)を公表した。
それによると、ファイザー製ワクチンは540万人(うち2回接種は50万人)、英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカが開発・製造したワクチンは150万人に接種され、1千回につき3件の副反応やそれが疑われる事例(イエローカード)が報告されている。
イエローカードはファイザー製ワクチンが1万6756件、アストラゼネカ製ワクチンが6014件。どちらか分からないケースは50件。その多くは臨床試験でも報告されている注射部位反応(腕の痛みなど)、頭痛、悪寒、倦怠感、吐き気、発熱、めまい、脱力感、筋肉痛、動悸などだった。
重度のアレルギー反応、アナフィラキシーについてはファイザー製ワクチンの接種が始まった直後の昨年12月9日、2件報告された。このためNHS(国民医療サービス)はスクリーニングを強化するとともに接種後、15分間の観察時間を設け、心肺蘇生法やアナフィラキシーに対応できる看護師を現場に配置した。
アナフィラキシーやアナフィラキシーのような症状に関する報告はファイザー製ワクチンが101件。アストラゼネカ製ワクチンが13件。
ベル麻痺(顔面神経麻痺)の報告はファイザー製ワクチンで69件、アストラゼネカ製ワクチンで6件。しかし「自然に発症する割合と同じような率で、今のところワクチン接種によるリスク増加を示唆していない」という。
接種直後に143人死亡?
ファイザー製ワクチン接種直後に107人が亡くなった。アストラゼネカ製ワクチンでは34人が死亡。どちらのワクチンを接種したか分からない死者が2人だった。大半が高齢者や基礎疾患のある人で「接種と死亡の間に因果関係があったことを示唆していない」と報告書は結論付けている。
最大多数の最大幸福を実現できるワクチンも100%安全とは限らない。しかし、そのメリットは感染予防のほか、感染しても重症化せず、入院患者数を抑制し、死者を激減させることだ。ひいては医療の逼迫を防ぐことができるため、ロックダウン(都市封鎖)を回避して経済への影響を最小限に抑えることができる。
新型コロナウイルスが変異を繰り返していけば、インフルエンザと同じように毎年、複数の変異株に対応できるワクチンを開発し、接種するようになるだろう。そして冬にはインフルエンザとコロナ対策のため欧米諸国でも公共スペースでマスクを着用する姿が新常態になるかもしれない。