人間の敵か味方か...グーグル検索を置き換える? 今さら聞けないChatGPTの正体
だが、こうした多様性や独立性が担保されていない社会では、多くの人の意見を集約すると偏った結果となる可能性が高い。これまで人類は何度も間違いを繰り返してきたが、その原因の多くは、全体の意見が一方向に流れてしまったことによるものだ。
集合知は正しいのかという議論は、ITサービスが急激に普及した近年になって、特にクローズアップされるようになったテーマといえる。その発端となったのは、米グーグルが提供した検索サービスである。
グーグルが変えた知のルール
グーグルの検索サービスは人間の知的活動を百八十度変えるほどのインパクトを社会にもたらしたといわれる。何を基準に物事を分類し、優先順位を付けるのかという概念を完全に覆したからである。
98年にグーグル検索が登場する以前は、米ヤフーが検索で圧倒的な立場だったが、ヤフーの検索サービスは人間社会が2000年以上もかけて作り上げてきた伝統的な手法と何ら変わるものではなかった。それは一定の知見を持った人材が情報を丹念に分類、整理し、優先順位を付けていくというものである。
ヤフー検索の中心となったディレクトリと呼ばれるサービスは、伝統的な樹形図の形式になっており、分野ごとに細分化された枝葉をたどって目的のサイトにたどり着く仕組みだった。
一定の基準で物事を分類し、樹形図のように細分化していくという博物学的手法は、人間の古典的な知的作業の1つであり、今でも図書館などにおいては、デューイの十進分類法と呼ばれる樹形図を用いた情報の管理が行われている。
企業における文書管理も同じであり、abc順、時系列、あるいは分野ごとなど、何らかの基準で情報を分類し、体系化する手法が使われてきた。だが、グーグルはこうした常識を全てひっくり返してしまった。
グーグルの検索エンジンにおける基本的な概念となっているのはページランクと呼ばれるもので、同社はこの概念に従って、どのサイトを検索結果の上位に表示するのか決定している。
ページランクの仕組みは、同社創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏がスタンフォード大学在学中に執筆した論文がベースになっている。簡単に説明すると、より多くの人が参照しているウェブサイトは信頼性と重要性が高いとされ、そのサイトを優先して表示するという仕組みである。この概念自体はグーグル創業者の2人が独自に発案したものではなく、学術論文の世界では、以前から参照数の重要性が強く認識されていた。
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