- HOME
- コラム
- Edge of Europe
- イギリス分断を際立たせるコロナ第2波、当初の結束は…
イギリス分断を際立たせるコロナ第2波、当初の結束はどこへ?
以前から、イングランド北部は南部に比べて貧しかった。僕の生きてきた時代においても、たとえばリバプールやマンチェスター、シェフィールドのような北部の街は、重工業の衰退やサッチャー政権の経済政策などによって、非常に高い失業率と貧困を経験してきた。北部の人々は概して、ロンドンの政府は彼らを無視しており、南部の人々は自分たちの暮らし向きがいいから彼らのことなど気にかけていないと感じている。
マンチェスター市長は、中央政府の指示どおり同市でより厳格な規制を行う計画に難色を示している。それは単に、どんな規制が必要でどんな規制が効果的かという点で賛同しかねるという問題だけではなく、地域全体の反感と階級意識の問題が絡んでいる。
単純化しすぎだろうとの批判を恐れずに言えば、マンチェスターの立場はこうだ。私たちは既にあなたがたより貧しいのに、あなたたちは十分な追加の経済支援もせずに私たちの収入やビジネスを脅かす規制を受け入れろと言うのか――。
イングランド全体で全く同じ規制が行われるのなら、話は違っただろうと僕は思う。だが今回の政策では、あまりウイルスが拡大していない地域の人々には半ロックダウン(都市封鎖)的な規制を課しておらず、そうした地域は図らずも裕福な南部の州と重なっている。
不可解な規制の論理
新型コロナウイルス規制は混乱しているし、コロコロ変わり続けている。北部の多くが、パブ閉鎖や家族以外の人と会うことが禁じられるなどの最も厳しい「ティア3」下に置かれている。規制緩和の夏の結果が、この状況だ。ウェールズは基本的に新たなロックダウン状態だが、遠回しに「ファイアーブレイク(防火帯)」なる語で呼ばれている。
僕の住むエセックス州はティア1(中リスク)からティア2(高リスク)に移行したばかりだ(「低リスク」というカテゴリーはない)。この移行が厳密に何を意味するのかよく分からないのは、僕だけではないだろう。僕たちは互いにしょっちゅう、今は何ができて何は禁止なのかと聞き合っている。最近の会話の中でよくあるお決まりのパターンは、急ごしらえの規制のばかばかしい奇抜さをあげつらうことと、奇妙な抜け穴を探し出すことだ。
たとえば、1マイル離れているだけの隣接する村が別々の州に属する場合や、州境の川で分断されている村などといったケースがいくつかあるが、この場合は片方ではある規制が適用され、もう一方ではより厳しい、あるいはより緩やかな規制が適用されるということになる。
どうやら、仕事関係の人は僕の家を訪ねられるが、友人はダメらしい(ならば、友人に僕の家の塗装の仕事を頼んで、その作業中におしゃべりすることは可能?)
政治改革を「いかにもそれやらなそう」な政党がやるとどうなるか 2025.02.15
「嫌な奴」イーロン・マスクがイギリスを救ったかも 2025.02.07
煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄道網が次々と「再国有化」されている 2025.01.22
2025年、ついにオアシス再結成......その真実を語ろう 2025.01.08
土地持ち農家は高額な相続税を払え...英労働党の新方針が農村部で大不評 2024.12.27
シリアに散った眼帯のジャーナリスト...アサド政権崩壊で思い返したいこと 2024.12.12
バックパックを背負った犬が歩くたび、自然が蘇る未来 2024.12.06
-
「セールス」外資ならではの働きやすさ/ホテル業界向けの業務管理システム提供/リモート可/2018年日本支社設立/32カ国・地域に7 000名以上のグローバルカンパニー
Shiji Japan株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,100万円
- 正社員
-
経理マネージャー 外資専門商社「自動車、エレクトロニクス、アパレル等」
外資専門商社
- 東京都
- 年収900万円~1,200万円
- 正社員
-
システムエンジニア/外資系企業がルーツのSIer
HOUSEI株式会社
- 東京都
- 年収376万円~450万円
- 正社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員