原油先物は横ばい、ウクライナ停戦協議の行方見極め

アジア時間3月24日午前の原油先物はほぼ横ばいで推移している。写真は仏トリゲールの生産施設で撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)
Yuka Obayashi
[東京 24日 ロイター] - アジア時間24日午前の原油先物はほぼ横ばいで推移している。市場はロシア産原油の供給増につながる可能性があるウクライナ紛争の停戦協議の行方を見極めようとしている。
0046GMT(日本時間午前9時46分)時点の北海ブレント先物は、1バレル=0.08ドル(0.1%)安の72.08ドル。米WTI先物 は0.05ドル(0.1%)安の68.23ドルだった。
先週の両指標は、米国による新たな対イラン制裁のほか、石油輸出国機構(OPEC)などで構成する「OPECプラス」の新たな減産計画による供給逼迫の見通しで、2週連続の上昇となった。
ウクライナのウメロフ国防相は23日、ロシアとの停戦に向けた取り組みの一環として、エネルギー施設と重要インフラの保護について米国の代表団とサウジアラビアで協議したと明らかにした。24日には米国とロシアの代表団の協議が行われる。
フジトミ証券のアナリスト田澤利貴氏は、ウクライナ和平交渉への期待と米国の対ロ制裁緩和の可能性が価格の下押し圧力になっていると指摘。投資家は4月以降のOPECプラスの生産動向を見極めようとしており、大きなポジションを取ることは控えているとも述べた。
OPECプラスは20日、合意水準を超えて生産された超過分を相殺するため、7カ国が追加減産を行う計画を発表した。