米はポピュリスト的不安定に陥る恐れ、独首相候補メルツ氏が懸念
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2月20日、ドイツの保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の首相候補メルツ氏は、米国が長期にわたり権威主義的な不安定状態に陥る恐れがあると懸念を示した。独ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Christian Mang)
[ベルリン 20日 ロイター] - ドイツの保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の首相候補メルツ氏は20日、米国が長期にわたり権威主義的な不安定状態に陥る恐れがあると懸念を示した。
23日の総選挙を前に、CDU・CSUは世論調査でリードしている。
メルツ氏は選挙イベントで「(米国が)民主主義であり続け、権威主義的なポピュリスト(大衆迎合主義者)体制に陥らないことを願う」と述べた。
一方で「米国は長期の不安定状態に入り、このポピュリズム、国家指導者の独裁的な振る舞いが長く続くことになる可能性もある」とし、ドイツと欧州は自らを防衛できるよう取り組みを強化する必要があると訴えた。
ドイツが5月に北大西洋条約機構(NATO)加盟70年を迎えることに関連し、「米国はまだそこにいるだろうか」と疑問視し、「8週間前はこのような質問をすることはなかったが、現在はこの問いに答えを出さなければならない」と述べた。