米共和党重鎮マコネル氏が27年政界引退へ 次期中間選挙に出馬せず
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2月20日、米共和党の重鎮政治家ミッチ・マコネル上院議員は、2026年の中間選挙に出馬せずに、27年1月までの任期を終えた後、政界を引退すると表明した。米首都ワシントンで2024年9月撮影(2025年 ロイター/Piroschka van de Wouw)
[ワシントン 20日 ロイター] - 米共和党の重鎮政治家ミッチ・マコネル上院議員は20日、2026年の中間選挙に出馬せずに、27年1月までの任期を終えた後、政界を引退すると表明した。
昨年11月まで上院共和党トップの院内総務だったマコネル氏は、上院の党指導者を務めた期間が過去最長。83歳の誕生日だったこの日、1985年以来の上院議員生活を振り返って「生涯の名誉だ」と語った。ただ最近は体の不調や衰えに悩まされていた。
上院院内総務としてのマコネル氏はその権限を駆使し、ライバルの民主党が提出した法案の成立を次々に阻んできたことで「死に神」の異名も与えられた。2016年には、死去した最高裁判事の後任に当時のオバマ大統領が指名した人物の承認を阻止し、その後最高裁で保守派が優位を占める道筋を確保したことでも知られる。
トランプ大統領とは一定の距離を置く関係で、24年の大統領選では支持したものの、21年の議会襲撃事件を巡ってはトランプ氏を批判している。
一方、国防政策に関して筋金入りのタカ派であるマコネル氏は、米国の軍事力強化に対する政治的な取り組みが後退している昨今の状況に苦言を呈した。
マコネル氏の引退表明に伴って、早くも複数の共和党下院議員が26年の中間選挙で同氏の選挙区から新人として立候補する意向を示している。