ニュース速報
ワールド

トランプ氏の米国版「アイアンドーム」構想、ロシアが非難

2025年01月31日(金)20時16分

 ロシア政府は31日、米国版「アイアンドーム」の構築を目指すトランプ米大統領の計画について、米国が世界の核のバランスを崩し、宇宙空間での軍事対立を生み出そうとしていると非難した。ロシア外務省のザハロワ報道官の会見。14日撮影(2025年 ロイター/Evgenia Novozhenina)

Dmitry Antonov

[モスクワ 31日 ロイター] - ロシア政府は31日、米国版「アイアンドーム」の構築を目指すトランプ米大統領の計画について、米国が世界の核のバランスを崩し、宇宙空間での軍事対立を生み出そうとしていると非難した。

トランプ氏は27日、イスラエル軍のアイアンドームと同様のミサイル防衛システムを構築するための大統領令に署名した。弾道ミサイル、極超音速ミサイル、巡航ミサイルなどの攻撃に対応する。

ロシア外務省のザハロワ報道官は記者会見で、この計画はロシアと中国の核抑止力を弱体化することを目的としているとの見方を示した。トランプ氏とロシアのプーチン大統領が支持を表明している核軍備管理協議の見通しを妨げるものだと述べた。

「(米国の計画は)宇宙配備型迎撃システムの開発と配備を含む、米国の核兵器と宇宙での戦闘遂行手段の大幅な強化を想定している」とし、「これは米国が宇宙空間を武力衝突の場とし、そこに兵器を配備することに重点を置いていることを裏付けるものだ」と非難した。

「米国が示したアプローチは、戦略的攻撃兵器に関する対話の基盤作りを含め、戦略分野における緊張緩和や状況改善に寄与しない」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国務長官、中米5カ国歴訪へ 移民問題など協議

ワールド

EU、ガザ・エジプト国境管理支援再開 ラファに要員

ビジネス

政策金利、今年半ばまでに中立金利到達へ ECB当局

ビジネス

米四半期定例入札、発行額据え置きを予想 増額時期に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 7
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 8
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 9
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中