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トランプ氏「新たな時代」約束、初日に移民制限 就任前日に演説

2025年01月20日(月)10時03分

 1月19日、トランプ次期米大統領(写真)の就任式を翌日に控え、首都ワシントンで開かれている集会に多くの支持者が集まっている。写真は、ステージから支持者に挨拶するトランプ氏。ワシントンで同日撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)

Steve Holland Tim Reid

[ワシントン 19日 ロイター] - トランプ次期米大統領は就任式を翌日に控えた19日、首都ワシントンで大規模な集会を開いた。会場を埋め尽くした支持者らを前に演説し、就任初日に厳しい移民制限を導入すると表明。主要な選挙公約を速やかに果たす姿勢を示した。

トランプ氏は「あすの日が沈むころには、わが国への侵略は止まっているだろう」と語った。

トランプ氏は、数百万人の移民流出につながる米史上最大の強制送還を実施するという公約を繰り返した。ただ、この規模の計画の実施にはおそらく何年も要し、莫大な費用がかかるとみられる。

この日の演説は2016年の選挙戦以来トランプ氏の定番となっている自由奔放なものに似て、トランプ氏は自慢話や虚偽の主張、大々的な公約を織り交ぜて聴衆を喜ばせた。

「これは米国史上最大の政治運動であり、われわれは75日前、この国がこれまでに見たことのない壮大な政治的勝利を達成した。あすから、私は歴史的なスピードで行動し、わが国が直面するあらゆる危機を解決する」と語った。

「あすの正午、4年間という長期にわたる米国の衰退の幕が閉じられ、米国の強さ、繁栄、尊厳、誇りに満ちた新たな時代が始まる」と述べた。

トランプ氏がワシントンでの大規模集会で演説するのは、支持者らによる議会襲撃事件につながった21年1月6日以降初めて。

この日の集会と20日のトランプ氏就任演説は、同氏が2期目に取るスタンスを予告するものとなる可能性がある。トランプ氏はデンマーク自治領グリーンランドの取得やパナマ運河の返還を求め、カナダを米国の州にすると発言している。

トランプ氏は演説で、政府文書の「過剰機密化」を撤回すると表明した。これは1期目の退任後に機密文書を保持していたとして起訴された事件への言及とみられる。

トランプ氏はまた、政府と民間部門全体における多様性、公平性、包摂性に関する要件を撤廃すると述べた。

就任から数時間以内にバイデン政権の大統領令を全て撤回する方針も示した。

ある情報筋によると、20日に発動される大統領令は200以上にのぼる。

別の情報筋によると、トランプ大統領の最初の大統領令では国境警備が大きな位置を占める見込みで、麻薬カルテルの「外国テロ組織」指定、メキシコとの国境の非常事態宣言、メキシコ国籍以外の難民申請者に裁判日までメキシコで待機することを強制する「メキシコ待機(Remain in Mexico)」政策の復活などが含まれる。

またトランプ氏は、大統領就任後にミサイル防衛システム「アイアンドーム」の建設に着手するよう軍に指示すると述べた。

第35代大統領のジョン・F・ケネディ氏、弟のロバート・ケネディ元上院議員、公民権運動の黒人指導者マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺に関する機密文書を数日以内に公開する考えも示した。

ロイター
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