フィリピン外務省、南シナ海での衝突巡り中国に抗議
フィリピン外務省は12月5日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で4日に起きた衝突を巡り、中国側に正式に抗議したと発表した。写真はフィリピンと中国の国旗。2017年1月、北京で撮影(2024年 ロイター/Damir Sagolj)
[マニラ 5日 ロイター] - フィリピン外務省は5日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で4日に起きた衝突を巡り、中国側に正式に抗議したと発表した。
フィリピンはマルコス大統領の下、中国に200件近い抗議を行っている。
フィリピン当局によると、中国海警局の船は4日、スカボロー礁で操業するフィリピン漁船への補給活動を行っていたフィリピン漁業水産資源局の船に放水銃を発射するなどした。フィリピン沿岸警備隊の船も中国海軍の艦艇から進路妨害や追尾など危険な行為を受けたという。
フィリピン国家安全保障会議の報道官はANCニュースのインタビューで「中国側による急速なエスカレーションだ」と指摘。フィリピンは南シナ海での補給活動を民間の活動として維持することを目指すが、海軍艦艇を展開する権利も有すると述べた。
中国海警局は5日の声明で「責任は完全にフィリピン側にある」と強調。フィリピン船に対し「必要な管理措置」を取ったとし、海警局の行動は「プロフェッショナルかつ標準的、正当で合法的」だったと主張した。