シリア北東部で新たな戦線、米支援クルド勢力と政府軍が交戦
米国が支援するクルド人主体の組織に属する戦闘員が3日、シリア北東部でシリア政府軍と交戦した。写真はシリアのアレッポで同日撮影(2024年 ロイター/Mahmoud Hasano)
Maya Gebeily Suleiman Al-Khalidi
[ベイルート/アンマン 3日 ロイター] - 米国が支援するクルド人主体の組織に属する戦闘員が3日、シリア北東部でシリア政府軍と交戦した。双方が同日、明らかにした。シリアでは先週、反政府勢力が北部の要衝アレッポを制圧。アサド大統領にとって新たな戦線が開かれたことになり、この地域の不安定さが一段と浮き彫りになった。
シリア北東部は戦略的に重要な地域。治安関係筋などによると、この地域でシリア政府軍を支援する親イラン民兵組織も空爆の標的となった。
関係筋は、シリアで過激派組織「イスラム国」(IS)に対して活動する米国主導の軍事連合が空爆を行ったとしている。ロイターは外国軍が空爆に関与していたことを独自に確認できていない。軍事連合からのコメントも得られていない。
戦闘が再開されたシリア北東部は、米国、ロシア、イラン、トルコの全てが関与する地域。シリア内戦の複雑さと事態悪化のリスクが浮き彫りになる中、イランは2日夜、外交努力の一環として、来週末にカタールの首都ドーハでトルコとロシアと外相会談が行われると明らかにした。