ルーマニア大統領選、8日決選投票へ 第1回投票は有効と憲法裁
ルーマニア憲法裁判所は12月2日、不正やロシアによる介入などの疑惑が浮上した11月24日の大統領選第1回投票について結果は有効だと認め、今月8日に決選投票を行う日程を確定させた。写真は同裁のエナケ裁判長。同日、ブカレストで撮影。Inquam Photos/Octav Ganea via REUTERS(2024年 ロイター)
Luiza Ilie
[ブカレスト 2日 ロイター] - ルーマニア憲法裁判所は2日、不正やロシアによる介入などの疑惑が浮上した11月24日の大統領選第1回投票について結果は有効だと認め、今月8日に決選投票を行う日程を確定させた。
第1回投票では、ほぼ無名だった親ロシア派の極右政治家ジョルジェスク氏の得票率が首位となった後、憲法裁判所が票の数え直しを要求。大統領選の行方に不透明感が漂っていた。
決選投票はジョルジェスク氏と、第1回で2位だった野党の中道右派「ルーマニア救国同盟」のラスコニ党首が争うことになる。
1日に公表された世論調査によると、ジョルジェスク氏に投票すると答えた人の割合が57.8%と、ラスコニ氏の42.2%を上回っている。
大統領選の結果次第で、親欧州連合(EU)でウクライナ支援を続けてきたルーマニアの外交方針が大きく転換する恐れがある。
1日に行われたルーマニア上下両院選挙では、チョクラ首相が属する中道左派「社会民主党」が第1党の地位を確保したものの、極右の「ルーマニア人統一同盟」が第2党に躍進。首相指名権は大統領にあるため、現時点では誰が首相になるかは読めない。
ある専門家は「極右政治家が大統領になれば、議会で親欧州派が連携して抵抗するのは非常に難しくなる」と指摘した。