イスラエルによるレバノン首都空爆、米政府が情勢緊迫化に懸念
イスラエル軍が10月5日夜から6日にかけてレバノン首都ベイルート南部を繰り返し空爆したことを受け、米国務省の報道官は6日に「軍事的圧力は時に外交を有利にするが、計算違いにつながる場合もあり得る。意図せざる結果を招いてもおかしくない」と語り、周辺情勢が一段と緊迫化することに懸念を示した。6日、イスラエルによる攻撃を受けたレバノンで撮影(2024年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh)
Kanishka Singh
[ワシントン 6日 ロイター] - イスラエル軍が5日夜から6日にかけてレバノン首都ベイルート南部を繰り返し空爆したことを受け、米国務省の報道官は6日に「軍事的圧力は時に外交を有利にするが、計算違いにつながる場合もあり得る。意図せざる結果を招いてもおかしくない」と語り、周辺情勢が一段と緊迫化することに懸念を示した。
米政府はイスラエル軍がレバノンで親イラン民兵組織ヒズボラを標的にした軍事活動を続けるのを容認しているものの、民間人や民間施設への攻撃は望んでいない。
一方、イスラエルのガラント国防相はCNNに対し、大規模なミサイル攻撃を先日行ったイランへの対抗措置に関してイスラエルは米国と協議しているが、最終的には独自で判断すると強調。あらゆる選択肢が検討されると付け加えた。
米国務省報道官は「われわれはイスラエルとこれらのあらゆる要因について話し合っている。事態が一層エスカレートするのは誰の利益にもならないという考えを、われわれは常にはっきりと打ち出してきた」と述べた。
米国とフランスは9月下旬、イスラエルとレバノン国境での21日間の一時停戦案を示したが、それ以降もイスラエルはレバノンでの軍事活動を強化し続けている。