ニュース速報
ワールド

豪8月就業者数は予想上回る、失業率横ばい 労働市場なお逼迫

2024年09月19日(木)12時21分

 9月19日、豪連邦統計局が発表した8月の雇用統計は、就業者数が3カ月連続で市場予想を上回った。写真はオーストラリアのポート・ケンブラにある製鉄所で働く従業員。2月撮影(2024 ロイター/Lewis Jackson)

[シドニー 19日 ロイター] - 豪連邦統計局が19日発表した8月の雇用統計は、就業者数が3カ月連続で市場予想を上回った。一方、労働力も急速に拡大したため失業率は横ばいとなった。

労働市場がなお逼迫しているとの見方が強まり、短期的な利下げの可能性は低いとする豪準備銀行(中央銀行)の見解を後押しする結果となった。

豪国債先物は下げ幅を拡大し、3年債先物は11ティック安の96.53。豪ドルは序盤の安値から戻し、0.1%高となった。

8月の就業者数は前月比4万7500人増加。市場予想の2万5000人増を大幅に上回った。ただ、増加したのは全てパートタイム就業者だった。7月の就業者数は4万8900人増に下方改定された。

8月失業率は4.2%で前月と変わらず。市場予想とも一致した。

労働参加率は過去最高の67.1%を維持。労働時間は0.4%増加した。

統計局の労働統計責任者ケイト・ラム氏は「仕事がない、仕事が少ないなど経済の理由で通常よりも労働時間が短い人の割合はコロナ禍前の水準を下回り、労働市場の相対的な逼迫が続いていることを示している」と述べた。

豪中銀は雇用増加を維持しつつインフレ率を目標の2─3%に低下させる上で4.35%の現行政策金利が十分に制約的と判断し、昨年11月から金利を据え置いている。

労働時間や不完全雇用など最近の指標の強さは中銀にとってややサプライズとなり、基調インフレ率が目標水準に低下するのは来年末と予想する理由になっている。

それでも市場は今年末までの利下げの確率を75%とみている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米中古住宅販売、8月は2.5%減の386万戸 価格

ワールド

ヒズボラ指導者、通信機器爆発は「宣戦布告」 イスラ

ワールド

ハリス氏とトランプ氏、全国で支持率拮抗 激戦東部州

ビジネス

米新規失業保険申請、1.2万件減の21.9万件 4
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    クローン病と潰瘍性大腸炎...手ごわい炎症性腸疾患に高まる【新たな治療法】の期待
  • 2
    世界で最も華麗で高額な新高層ビルに差す影
  • 3
    岸田政権「円高容認」の過ち...日本経済の成長率を高められる次期首相は高市氏だ
  • 4
    「ポケットの中の爆弾」が一斉に大量爆発、イスラエ…
  • 5
    米大統領選を左右するかもしれない「ハリスの大笑い」
  • 6
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 7
    「気持ち悪い」「正直言って変...」サブリナ・カーペ…
  • 8
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない…
  • 9
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS…
  • 10
    「トランプ暗殺未遂」容疑者ラウスとクルックス、殺…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 3
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 4
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 5
    クローン病と潰瘍性大腸炎...手ごわい炎症性腸疾患に…
  • 6
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 7
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁…
  • 8
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 9
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰…
  • 10
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 5
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 6
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 9
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 10
    ロシア国内クルスク州でウクライナ軍がHIMARS爆撃...…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中