自社製品か確認できずとアイコム、レバノンの無線機爆発巡り
9月19日、無線機メーカーのアイコムは、同社のロゴ入りシールが貼付された無線機がレバノンで爆発したとの報道について、「事実関係について調査を進めている」とのコメントを発表した。写真は林芳正官房長官。都内で昨年12月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)
Nobuhiro Kubo
[東京 19日 ロイター] - 無線機メーカーのアイコムは19日、同社のロゴ入りラベルが貼付された無線機がレバノンで爆発したとの報道について、偽造品防止のホログラムシールが貼られていないことなどから、「当社から出荷した製品かどうかは確認できない」とのコメントを出した。新たな情報が把握できたら改めて公表するとしている。
レバノンでは18日、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員が使用していたトランシーバーが一斉に爆発した。爆発した通信機器の画像には「ICOM」と「日本製」のラベルが貼られており、アイコム製の「IC-V82」とみられている。
アイコムは同モデルについて、約10年前に販売を終了したと説明。バッテリーの生産も終え、画像に映る機器には偽造品防止のためのホログラムシールが貼付されていないとした。海外向け製品の出荷に際しては、経済産業省が定めた厳格な輸出管理をしていると強調した。
林芳正官房長官は19日午前の会見で、政府として把握していることを問われ、「報道は承知している。現在情報収集中」とした。
17日には、ヒズボラが使っていたポケットベルが相次いで爆発した。レバノンの治安当局高官は台湾のゴールド・アポロ製のポケベルだとしたが、同社によると、ライセンス供与したハンガリーのブダペストに拠点を置くBACが製造したものだという。