ブラジル中銀総裁、財政問題の金融政策への影響指摘
8月24日、ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁(写真)は、歳出拡大により債務負担が増えているとし、財政問題に対処することなく金融政策を議論することが一段と難しくなっているとの見方を示した。写真は昨年11月、米ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
Howard Schneider
[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 24日 ロイター] - ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は24日、歳出拡大により債務負担が増えているとし、財政問題に対処することなく金融政策を議論することが一段と難しくなっているとの見方を示した。
総裁は年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で、コロナ渦で実施された所得移転プログラムが現在では規模が大きくなり恒久的なものになっていると指摘した。
ブラジルでは5000万人が「政府から資金を得ているが、労働者や起業家は4300万人いる」と付け加えた。
総裁はルラ政権に直接言及せず、「正確な戦略を考え、特に新興市場国における政府プログラムの効率性を理解し、それが債務にどのような影響を与えたかを理解する必要がある」と述べた。
「リソースの誤った配分について、もっとうまくコミュニケーションを取り始める必要がある」とも語った。