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ハリス氏、大統領候補指名に十分な代議員数確保 支持広がる

2024年07月23日(火)12時47分

 ハリス米副大統領は7月22日、11月の大統領選に向けて民主党内の支持を急速に固めた。ホワイトハウスで撮影(2024年 ロイター/Nathan Howard)

Trevor Hunnicutt Nandita Bose Jeff Mason

[ワシントン/ウィルミントン(米デラウェア州) 22日 ロイター] - 複数の関係筋によると、ハリス米副大統領は22日、民主党の大統領候補指名を獲得するのに十分な代議員数を確保した。

AP通信の調査によると、ハリス氏を支持する代議員は2538人で、指名獲得に必要な過半数の1976人を上回った。

民主党全国委員会(DNC)のハリソン委員長は22日、大統領候補を8月7日までに選定すると表明した。「オープンかつ公正な」指名手続きを取るとしている。

代議員は正式な候補指名の場で考えを変えることは可能だが、APの調査ではほかに候補者の名は上がっていない。57人はまだ態度保留としている。

元検察官のハリス氏は選挙スタッフに対し「私はあらゆる種類の犯人に対応した。女性を虐待した者、消費者を食い物にしたり、自分たちの利益のためにルールを破ったりする詐欺師だ」と発言。

その上で「ドナルド・トランプのタイプを知っている」と述べ、自身の経験を基にトランプ氏がやってきたことを選挙戦で追及していくと表明した。

トランプ氏は不倫口止め料の不正会計処理を巡り有罪評決を受け、9月に量刑が言い渡される予定。また、2020年の大統領選結果を覆そうとしたとして起訴されている。

一方、大統領選からの撤退を表明したバイデン大統領はハリス氏の選挙イベントに電話で参加。デラウェア州の自宅でコロナ感染からの回復に努めているバイデン氏はハリス氏への支持を改めて訴え、自身の撤退は正しい判断だったとの考えを示した。

ハリス氏は中絶の権利を保護し、アサルトライフルを禁止することなどを目指すと説明。中間層(ミドルクラス)構築を自身の大統領としての目標にすると述べた。

バイデン氏による支持表明以降、ハリス氏は党内の支持を急速に固めた。数百人の代議員から支持を取り付け、多額の資金調達を発表したほか、党重鎮の支持も獲得した。

民主党下院トップを退いた後も党内で影響力を持ち続けるペロシ元下院議長はこの日、ハリス氏を大統領候補として支持すると表明。

1250万人の組合員を抱える労働総同盟産別会議(AFL─CIO)もハリス氏支持を打ち出した。

民主党陣営はバイデン大統領の撤退後24時間で8100万ドルの資金を集めたと発表。2024年大統領選で民主、共和両党が1日で集めた額として最高となった。

また、ミシガン州のウィットマー知事、カリフォルニア州のニューサム知事、ケンタッキー州のベシア知事らハリス氏の対抗馬になり得るとみられたほぼ全員がハリス氏支持を表明した。

ハリス氏は学生アスリートを招いてホワイトハウスで行われたイベントでバイデン氏が国のために尽くしたと称賛。「バイデン氏の過去3年の功績は現代史において比類ないものだ」と述べた。

ロイター
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