ニュース速報
ワールド

英野党・労働党、近代史上最大過半数確保の勢い 4日総選挙=調査

2024年07月04日(木)08時33分

 英国で7月4日実施される総選挙で、野党労働党が近代史上最大過半数を確保し圧勝することが引き続き見込まれている。写真は労働党のスターマー党首。3日、南部レディッチで撮影(2024年 ロイター/Phil Noble)

[ロンドン 3日 ロイター] - 英国で4日実施される総選挙で、野党労働党が近代史上最大過半数を確保し圧勝することが引き続き見込まれている。ユーガブが3日発表した調査から分かった。

調査によると、労働党は議会650議席中431議席を獲得し、過半数の212議席を大きく上回ることが予想される。

スナク首相率いる保守党は102議席を獲得する見通しで、同党として過去最悪の結果となった1906年の選挙で獲得した156議席を下回る可能性がある。

そのほか、自由民主党は72議席、ナイジェル・ファラージ氏率いる右派「リフォームUK」は3議席をそれぞれ獲得する見通し。

保守党のストライド労働・年金相はBBCの取材に対して「直近の世論調査に基づくと、あす労働党が過去最大の圧勝、この国で史上最大の多数派を獲得する可能性が高いことを十分認識している」と述べた上で、「今重要なのはどのような野党があるのか、議会内に政府を精査する能力があるのかということだ」と指摘した。

ストライド氏の発言についてスナク首相は「全ての票のために懸命に戦っている」と語った。

一方、労働党のスターマー党首はストライド氏の発言について、迷っている有権者を投票させないようにする試みだと指摘。「変化を望むなら投票しなければならない。人々に変化の一翼を担ってほしい。非常に拮抗した選挙区が全国各地にあることを認識している」とBBCに語った。

英大衆紙最大手サンは3日、労働党を支持すると表明した。サンはメディア王として知られるルパート・マードック氏が所有している。

サンはネットに掲載した論説で「今こそ変革の時だ」と訴え、「(保守党)が直面している乗り越えられない問題というのは、14年間という混沌とした年月の間に国を運営することより自分たちの戦いに関心を持つ分裂した集団になってしまったということだ」と指摘した。

*写真を差し替えて再送します

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン氏、選挙戦継続を強調 認知力検査の受診には

ワールド

アングル:インド経済最大のリスクは「水」、高成長の

ワールド

アングル:忍び寄る「ヒトからヒト」へ、科学者が恐れ

ワールド

英スターマー新首相、組閣に着手 女性初の財務相にリ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVの実力
特集:中国EVの実力
2024年7月 9日号(7/ 2発売)

欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」のリアルな現在地

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 2
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカードの「基本概念」を根本的にひっくり返す悪手だ
  • 3
    「黒焦げにした」ロシアの軍用車10数両をウクライナ部隊が爆破...ドローン攻撃の「決定的瞬間」が公開される
  • 4
    「下手な女優」役でナタリー・ポートマンに勝てる者…
  • 5
    「天井に人が刺さった」「垂直に落ちた」── 再び起き…
  • 6
    和歌山カレー事件は冤罪か?『マミー』を観れば死刑…
  • 7
    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…
  • 8
    観光客向け「ギャングツアー」まであるロサンゼルス.…
  • 9
    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…
  • 10
    一期一会を演出する「奇跡」の人気店は数年で潰れる.…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 3
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 4
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカ…
  • 5
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 6
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネーク…
  • 7
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 8
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 9
    キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「…
  • 10
    「地球温暖化を最も恐れているのは中国国民」と欧州…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 5
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 6
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 7
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 8
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 9
    認知症の予防や脳の老化防止に効果的な食材は何か...…
  • 10
    「何様のつもり?」 ウクライナ選手の握手拒否にロシ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中