中国、生産能力過剰論に反論 米欧の「露骨な貿易保護主義」
5月16日、中国商務省の報道官は、中国の生産能力が過剰との米欧の主張について「露骨な貿易保護主義」であり、中国の新エネルギー製品輸出を抑圧すれば、国際的な気候変動対策が頓挫すると述べた。北京の工場で2023年1月撮影(2024年 ロイター/Tingshu Wang)
[北京 16日 ロイター] - 中国商務省の報道官は16日、中国の生産能力が過剰との米欧の主張について「露骨な貿易保護主義」であり、中国の新エネルギー製品輸出を抑圧すれば、国際的な気候変動対策が頓挫すると述べた。
同報道官は「ある国に必要以上の生産能力があるという理由だけで過剰生産能力のレッテルを貼ることはできない」とし「生産と消費はグローバルなものであり、需要と供給はグローバルな視点で一致し、調整される必要がある」と述べた。
米国のバイデン政権は14日、中国の新エネルギー車(NEV)に対する関税を4倍に引き上げるなど、対中関税の大幅な引き上げを発表した。
同報道官は「新エネルギー製品の需要は現在のグローバルなグリーントランスフォーメーションで引き続き拡大する見通しだ」と指摘。中国はグリーン技術で優位な立場にあるが、世界の航空機市場はボーイングとエアバスが寡占していると述べた。
国際社会が2030年までにカーボンニュートラル(炭素中立)を達成するには、世界のNEV販売を増やす必要があるとも主張。
「関係国は自らの競争力と市場シェアを心配している」とし「過剰なのは生産能力ではなく、不安だ」述べた。