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西アフリカ諸国がニジェールに経済制裁、大統領復権なければ軍事介入も
7月30日、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は、クーデターでバズム大統領を追放したニジェールの軍事政権に対して経済制裁を発動した。写真は首都でクーデターに賛同するデモ参加者ら(2023年 ロイター/Balima Boureima )
[ニアメー/アブジャ 30日 ロイター] - 西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は30日、クーデターでバズム大統領を追放したニジェールの軍事政権に対して経済制裁を発動した。また1週間以内にバズム氏を復権させない場合、軍事介入する可能性もあると示唆した。
隣国ナイジェリアでニジェール情勢を協議する緊急首脳会議を開いたECOWASは、西アフリカ経済通貨同盟とともに全ての加盟国がニジェールとの国境を即時封鎖した。さらにニジェールへの民間航空機乗り入れや金融取引の停止、同国の資産凍結、援助打ち切りなどの措置も実施した。
ECOWASはニジェールに、憲法に基づいた秩序の回復を促した上で、それがかなわないならば軍事力行使を含めた対抗策を講じると警告した。
過去3年間でECOWASは、クーデターが起きたマリやブルキナファソ、ギニアに対しても同様の制裁を行っている。
一方、ニジェール首都ニアメーではこの日、軍事政権の支持者らがデモ行進し、過激化した一部の群衆が旧宗主国フランスの大使館を襲撃した。これらの群衆はフランス国旗を燃やしたり大使館に投石したりして、警官隊が鎮静するために催涙ガスを発射する場面も見られた。
ニジェールはこれまで地域のイスラム過激派掃討の面で西側諸国にとって重要な同盟国だったが、クーデターによってロシアの影響力が強まるのではないかと懸念されている。
旧宗主国フランスをはじめ、欧州連合(EU)や米国、国連、アフリカ連合(AU)はいずれもクーデターを非難し、チアニ将軍を新指導者とする軍事政権の承認を拒否している。