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人工甘味料アスパルテームに発がん性、許容量守れば安全=WHO機関
7月13日、人工甘味料アスパルテームはヒトに対して発がん性がある可能性があるものの、定められた許容摂取量を守れば安全性は保たれる――。写真はカリフォルニア州パサデナのスーパーの炭酸飲料の棚。2020年6月撮影(2023年 ロイター/Mario Anzuoni)
[ロンドン 13日 ロイター] - 人工甘味料アスパルテームはヒトに対して発がん性がある可能性があるものの、定められた許容摂取量を守れば安全性は保たれる――。世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)や、WHOと国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)がそれぞれ示した最新の見解を踏まえると、こうした結論が得られる。
アスパルテームは清涼飲料水からチューインガムまで食品飲料業界で幅広く使用されている甘味料。
IARCはアスパルテームを4段階ある発がんリスクのうち、下から2番目の「2B」に指定した。これは発がん性についての証拠が限定的なことを意味する。
一方JECFAは、アスパルテームが有害だと確信できる証拠はないとした上で、体重1キロ当たり1日40ミリグラム未満という許容摂取量を引き続き推奨した。JECFAは1981年にこの水準を設定し、世界各国の規制当局も同様の指針を打ち出している。
IARCとJECFAの審査に関係していない複数の専門家は、がんとアスパルテームの因果関係は薄弱だと主張。食品飲料業界の幾つかの団体は、今回の判断結果はアスパルテームが安全で、ダイエット目的で砂糖の摂取を減らしたい人にとって適切な選択肢の一つだということが示されたと述べた。
WHOの説明では、体重60─70キロの人の場合、アスパルテームの許容摂取量は炭酸飲料で9―14缶に相当し、ほとんどの人の通常消費量の約10倍に達する。WHOの栄養・食品安全担当ディレクター、フランチェスコ・ブランカ氏は「頻繁に摂取しないならば、大半の消費者にとってリスクは生じないことがうかがえる」と述べた。
ただWHOは今年、人工甘味料が体重管理に役立つという証拠はないとの認識も示している。
ブランカ氏はIARCとJECFAの判断公表に先立ち、「消費者が甘味料入りと砂糖入りのどちらのコーラを飲むか決断を迫られているなら、私は第3の選択肢を検討するべきだと思う。それは水を飲むことだ」と語った。
*動画を付けて再送します。