豪とＥＵの自由貿易協定合意持ち越し、農産物分野で溝

７月１１日、オーストラリアと欧州連合（ＥＵ）は、自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉で合意に至らなかったと発表した。ブリュッセルのEC本部で２０２０年６月撮影（２０２３年　ロイター/Yves Herman）

［ブリュッセル　１１日　ロイター］ - オーストラリアと欧州連合（ＥＵ）は１１日、自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉で合意に至らなかったと発表した。

２０１８年に始まった交渉は今週中に妥結すると期待されていたが、特に牛肉などオーストラリアの農産物に対してＥＵがどの程度市場を開放するかを巡って意見の隔たりが埋まらなかった。

ＥＵ欧州委員会の報道官は「今週オーストラリア側との交渉を締めくくることができなかったのは残念だ。前進はあったが、重要な問題に対応するためさらなる作業が求められる」と述べた。

オーストラリアのファレル貿易相は、双方が協議を続けて８月に再び会合を開く方針を表明。「われわれがずっと主張していたように、オーストラリアは欧州市場に対する相応の農産物アクセスを必要としている」と語った。

その上で、お互いの誠意と懸命な努力、粘り強さによって妥結に至ると楽観していると付け加えた。