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タイ中銀当局者、国内経済の見通し重視 金利「まだ中立でない」

6月14日、タイの中央銀行高官は、政策金利はまだ「中立水準」にないとの見方を示したほか、中期的な経済指標にもっと焦点を当てると述べた。写真はバンコクのタイ中央銀行で2016年4月撮影(2023年 ロイター/Jorge Silva)
[バンコク 14日 ロイター] - タイの中央銀行高官は14日、政策金利はまだ「中立水準」にないとの見方を示したほか、中期的な経済指標にもっと焦点を当てると述べた。
ピティ総裁補はアナリスト会合で、海外経済よりも国内経済の見通しを重視すると述べた上で、国内経済の回復は続いていると指摘した。
同日公表された中銀政策委員会の議事要旨によると、景気拡大は続き上振れリスクが一部あるとの見方が示されていたことが分かった。5月31日の政策委は6会合連続で利上げを決定。翌日物レポレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げ2.00%とした。
議事要旨によると、政策金利の正常化を徐々に継続し、実質金利をプラスに引き上げるべきとの見方が示された。タイ中銀は新型コロナウイルス禍の際に大幅な利下げを実施したことから、その後の利上げにもかかわらず、金利は低水準にとどまっている。中銀は、長期的な経済成長の見通しと一致する正常な水準まで金利を徐々に戻すとしている。
タイ中銀の次回の政策会合は8月2日の予定。インフレ率が鈍化していることから、一部のエコノミストは利上げ見送りを予想している。