ニュース速報

ワールド

米最高裁、中絶薬の制限認めず 当面入手可能に

2023年04月23日(日)08時58分

米連邦最高裁は21日、経口妊娠中絶薬「ミフェプリストン」の入手に制限を設ける下級審の判断を、訴訟が継続する間は停止するよう命じた。写真は米連邦最高裁判所で2月に撮影(2023年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米連邦最高裁は21日、経口妊娠中絶薬「ミフェプリストン」の入手に制限を設ける下級審の判断を、訴訟が継続する間は停止するよう命じた。司法省とメーカーによる申し立てを認め、これまで通りの使用を可能にした。

テキサス州連邦地裁は今月7日、反中絶団体が起こした訴訟で、米食品医薬品局(FDA)による同薬承認の一時差し止めを命じた。ルイジアナ州ニューオーリンズの連邦高裁は12日、地裁判断の一部を保留にする一方、使用に制限を設けることを認めていた。最高裁は承認差し止めが発効する直前に判断を下した。

審理はニューオーリーンズの連邦高裁に差し戻され、5月17日に口頭弁論が開かれる予定。

バイデン大統領は声明で政権が「法廷闘争を続ける間、ミフェプリストンの入手が引き続き可能になり、安全性と有効性の承認も維持される」と強調。

バイデン政権は、共和党優勢の州が相次ぎ人工妊娠中絶の禁止・制限に動く中、中絶薬を擁護する姿勢を鮮明にしている。バイデン氏は「全米の女性がかつてないほどの危険にさらされている」とし、女性の健康への政治的な攻撃に対抗し続けると述べた。また、FDAが独立の立場で処方薬の審査や承認を行う権限を擁護するとした。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:調整局面入りの米国株、一段安の瀬戸際か

ワールド

原油先物は反発、ウクライナ停戦合意なお不透明

ワールド

コロンビア大、親パレスチナデモで建物占拠の学生処分

ワールド

エアプサン火災、補助バッテリーのショートが原因か=
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 3
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 4
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 5
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 8
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 9
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎…
  • 10
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中