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NATO国防費目標、22年は達成7カ国どまり
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は21日、2022年にNATOの国防費目標を達成したのは加盟30カ国のうち7カ国だったと明らかにした。2021年10月撮影(2023年 ロイター/Pascal Rossignol)
[ブリュッセル 21日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)は21日、2022年に国防費の目標を達成したのは加盟30カ国のうち7カ国にとどまったと明らかにした。ストルテンベルグ事務総長は加盟国に国防費を増額するよう訴えた。
目標を達成したのはロシアによるウクライナ全面侵攻開始前の21年より1カ国少なかった。
ストルテンベルグ氏はブリュッセルのNATO本部で行った記者会見で、一部の国で国内総生産(GDP)が予想以上に増加したため、国防費が対GDP比2%になると予想されていた2カ国でこの水準をわずかに下回ったと述べた。
ギリシャ、米国、リトアニア、ポーランド、英国、エストニア、ラトビアの7カ国が目標を達成した。NATOの国防支出全体は前年比2.2%増加した。
ストルテンベルグ氏は「より危険が増した世界において、われわれは防衛にもっと投資する必要がある」と述べ、加盟国により迅速に国防費を増額するよう要請。7月のNATO首脳会議で一段と野心的な国防費目標に合意できることを期待していると述べた。
NATOは14年のウェールズ首脳会合で、10年以内に国防費を対GDP比2%水準へ引き上げる目標を掲げた。ストルテンベルグ氏は2%目標について、将来的には目標ではなく最低限と見なすとの見解を示している。