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ロシュのアルツハイマー治療薬候補、臨床試験で効果認められず

11月14日、スイス製薬大手ロシュは、アルツハイマー病治療薬候補「ガンテネルマブ」の2つの臨床試験において、症状の進行速度を遅くする効果が認められなかったと発表した。スイス・バーゼルで2020年1月撮影(2022年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[14日 ロイター] - スイス製薬大手ロシュは14日、アルツハイマー病治療薬候補「ガンテネルマブ」の2つの臨床試験において、症状の進行速度を遅くする効果が認められなかったと発表した。これにより、アルツハイマー薬の開発競争で米バイオジェンとエーザイが先頭に立つことになる。
ロシュは2年以上、約1000人ずつを対象に「グラデュエート1」、「グラデュエート2」という2つの臨床試験を並行して実施してきたが、いずれの試験でも早期アルツハイマー病の患者において記憶、問題解決、適応などの面で統計的に優位な効果が認められなかったとしている。
バイオジェンとエーザイは9月、共同開発しているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、早期アルツハイマー病患者を対象とした臨床試験で、症状の悪化抑制が示されたと発表していた。
アナリストは、ロシュの臨床試験が失敗したことで、「レカネマブにとって最大の競争リスクが取り除かれた」との見方を示した。