ニュース速報

ワールド

英、年末までにロシア産原油輸入停止 「プーチン体制に打撃」

2022年03月09日(水)02時55分

3月8日、英国のジョンソン首相は、ロシアからの原油と石油製品の輸入を段階的に削減し、2022年末までに完全に停止すると発表した。写真は同日、ロンドンで行われた 東欧4カ国(V4)首脳との会談に主席するジョンソン首相(2022年 ロイター/Leon Neal)

[ロンドン 8日 ロイター] - 英国のジョンソン首相は8日、ロシアからの原油と石油製品の輸入を段階的に削減し、2022年末までに完全に停止すると発表した。

ジョンソン首相は声明で「ロシアのプーチン大統領の体制に一段の経済的な打撃を与えるため、英国はロシア産原油に対する依存を低下させる」とし、「産業界と共に取り組むことで、年内の達成は可能だと確信している」と述べた。

ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のクワシ・クワルテング長官は、移行期間を設けることで企業などがロシアに代わる調達先を探すために十分な時間が得られると説明。このほか、ロシア産天然ガスの輸入停止も模索していると明らかにした。英国は天然ガス需要の約4%をロシアに依存している。

ジョンソン首相はこの日、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの東欧4カ国(V4)首脳と会談。会談後、一部の中欧諸国にとって困難ではあるものの、ロシア依存からの脱却に向け各国は連携していると述べた。

この日は米国のバイデン大統領がロシア産原油の輸入を禁止すると発表。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、ロシア産天然ガスの依存度を年内に約6割低下させ、「2030年よりかなり前に」 依存をゼロにする計画を発表した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国人民銀、アウトライトリバースレポで3月に800

ビジネス

独2月小売売上は予想超えも輸入価格が大幅上昇、消費

ビジネス

日産とルノー、株式の持ち合い義務10%に引き下げ

ビジネス

米通商政策で不確実性、利下げに慎重になる必要=イタ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 5
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 6
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中