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欧州医薬品庁、米バイオジェンのアルツハイマー病新薬承認せず

12月17日、欧州連合(EU)欧州医薬品庁(EMA)は、米バイオジェンのアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ(製品名アデュヘルム)」(写真)の承認申請を却下する判断を示した。米ロードアイランド州プロビデンスの病院で6月代表撮影(2021年 ロイター)
[17日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州医薬品庁(EMA)は17日、米バイオジェンのアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ(製品名アデュヘルム)」の承認申請を却下する判断を示した。
EMAの諮問委員会は先月、同薬を承認しないよう勧告していた。
米国では6月に承認され、アルツハイマー病の約20年ぶりの新薬となったが、利用は広がっていない。
EMAは、同薬の研究ではアルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質「アミロイドベータ」の蓄積を抑える効果が示されたが、この効果とアルツハイマー病の症状の改善との関係が立証されていないと指摘した。
バイオジェンは文書で、EMAに再審査を求めると表明した。
EMAは、同薬の主要な研究では矛盾する結果が出ており、初期段階のアルツハイマー病患者の治療薬として効果があると示されなかったと説明した。
欧州委員会が今後、承認の是非を最終決定することになる。通常はEMAの判断に従う。