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移民追放巡りバイデン氏に圧力強まる、ハイチ難民が怒りの声

米国の移民追放政策を巡り、バイデン大統領に停止を求める圧力が高まる中、ハイチの主要空港では21日、米国とメキシコの国境周辺から本国送還された人々が怒りの声を上げた。写真は9月21日、ポルトープランスで撮影(2021年 ロイター/Ralph Tedy Erol)
[ポルトープランス(ハイチ)/シウダードアクニャ(メキシコ) 21日 ロイター] - 米国の移民追放政策を巡り、バイデン大統領に停止を求める圧力が高まる中、ハイチの主要空港では21日、米国とメキシコの国境周辺から本国送還された人々が怒りの声を上げた。
米国とメキシコの国境を流れるリオグランデ川のテキサス州側の町デルリオと対岸のシウダードアクニャを結ぶ橋の下では、ハイチ人を中心に米国への入国を希望する1万人近くが間に合わせのキャンプ(滞在施設)で生活し、劣悪な環境が続いている。
米当局はここ数日に少なくとも4000人をこの場所から排除。数百人がハイチに送還されている。
ロイターの関係者によると、ハイチの首都ポルトープランスの空港では白いTシャツを着た男性の集団が降りた飛行機に戻り、少なくとも1人が再搭乗を試みた。
ハイチ政府が本国送還を受け入れたと聞いたと語り、政府に怒りをあらわにする人もいた。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、このような不安定な状況下で移民を国外追放するのは国際法に違反する可能性があるほか、避難所を求める人々の命を危険にさらすことになると警告した。
米民主党のシューマー上院院内総務も、移民をハイチに追放することは「常識を逸脱している」とバイデン氏を非難。移民キャンプでの国境警備隊の対応に怒りを表明した。
ハリス副大統領は、状況は複雑であり、ハイチの人々の基本的なニーズを支援するために米国はさらなる努力が必要だと述べた。