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フィリピン中銀、向こう数四半期は低金利維持へ=総裁
1月5日、フィリピン中央銀行のジョクノ総裁は、「向こう数四半期」にわたり政策金利を低水準に維持する考えを示し、インフレ加速リスクは主要な懸念事項ではないとした。写真は同行のロゴ。マニラで2016年3月撮影(2021年 ロイター/Romeo Ranoco)
[マニラ 5日 ロイター] - フィリピン中央銀行のジョクノ総裁は5日、「向こう数四半期」にわたり政策金利を低水準に維持する考えを示し、インフレ加速リスクは主要な懸念事項ではないとした。
統計局がこの日発表した2020年12月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%上昇で市場予想を上回り、2019年2月以来の高い伸びとなった。
ジョクノ総裁はANCニュース・チャンネルのインタビューで、インフレ加速傾向は「一時的」であり、「われわれの懸念の中で最小だ」と述べた。
総裁は別途発表した声明で、12月のインフレ率は悪天候による短期的な影響を反映したものだとの認識も示した。フィリピンは昨年終盤に複数の強力な台風に見舞われた。
「今後のインフレに対するリスクのバランスは全体として依然下方に傾いている。パンデミックが国内外の経済活動にもたらす不透明感の継続が主な要因だ」と指摘した。
フィリピン中銀は昨年、計200ベーシスポイント(bp)の利下げを実施。政府債購入などを通じて流動性支援も行った。
リザル・コマーシャル・バンキングのチーフエコノミスト、マイケル・リカフォート氏は、インフレは2月まで抑制された状況が続く見通しで、再び加速する可能性がある3月まで追加金融緩和が正当化されるとの見方を示した。
フィリピン中銀は2月11日に金融政策会合を開く。