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フィリピン大統領、中国にワクチン支援要請 コロナ対策擁護
フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、施政方針演説を行い、国内の新型コロナウイルス感染が増加する中、政権が実施する厳しい抑制策を擁護し、対策の効果が出ていると訴えた。大統領府提供(2020年 ロイター)
[マニラ 27日 ロイター] - フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、施政方針演説を行い、国内の新型コロナウイルス感染が増加する中、政権が実施する厳しい抑制策を擁護し、対策の効果が出ていると訴えた。
新型コロナ対策では1400億フィリピンペソ(28億5000万ドル)規模の景気刺激策の承認を議会に求めたが、演説の大部分を野党への攻撃や死刑制度の復活、麻薬犯罪取り締まりの正当化に費やした。
また、コロナ対策として世界で最も厳しいロックダウン(都市封鎖)を導入したかもしれないが、130万─350万人の感染を防いだと主張した。
フィリピンの新型コロナ感染者数は8万2040人、死者は1945人。
ワクチン確保については、中国の習近平国家主席に先週支援を要請したと表明。「ワクチンができれば、フィリピンが最初を供給を受けられるよう習主席に嘆願した。そうすれば、早急に正常化できる」と述べた。
中国と領有権を争う南シナ海問題では外交的努力しか選択肢はなく、さもないと戦争になると言及。中国が領有を維持しており、フィリピンは軍事的に太刀打ちできないと述べた。
一方、野党議員や投資家は新型コロナ危機を受けた雇用回復や経済的ダメージ抑制への計画が明らかにされると期待していたが、演説はそうした課題にほとんど触れていなかったとの声が聞かれた。