ニュース速報

ワールド

トランプ米政権、メキシコ国境の壁建設は目標未達成も=高官

2019年12月18日(水)12時54分

 12月17日、米国土安全保障省の税関・国境警備局のモーガン局長代行は、来年末までにメキシコ国境沿いに総延長450マイルの壁を建設するとのトランプ政権の目標について、達成できないかもしれないと認めた。写真はトランプ大統領。ワシントンで7日撮影(2019年 ロイター/Erin Scott)

[ワシントン 17日 ロイター] - 米国土安全保障省の税関・国境警備局(CBP)のマーク・モーガン局長代行は17日、記者団に対し、来年末までにメキシコ国境沿いに総延長450マイルの壁を建設するとのトランプ政権の目標について、達成できないかもしれないと認めた。

壁建設はトランプ氏の2016年大統領選で公約の目玉で、来年の大統領再選に向けても重視し続けている。

モーガン氏は「われわれの2020年末の目標は450マイルだ」と繰り返した上で、「目標をなおも達成できるかどうか現時点で明言しにくいが、目標に近付こうとしているのは確かだ」とした。トランプ政権下でこれまでのところ93マイルの壁が建設されたと述べた。

CBPの統計によると、うち少なくとも90マイルは既存の構造物の置き換えだ。だがモーガン氏は記者団に、トランプ政権下で建設された壁はすべて「新設」とみなされるべきだと主張した。

米連邦地裁は先週、壁建設に軍事建設費から36億ドルを転用する計画の差し止めを命じた。これに関し、モーガン氏は、差し止め命令が連邦高裁で早期解除されなければ、建設日程に悪影響が出かねないと訴えた。

トランプ政権の複数の高官はここ数カ月、大統領選の来年11月までに新設ないし既設で計450マイルの壁建設を目指すと表明している。

*写真を差し替えて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

加・ウクライナ首脳、和平交渉にウクライナ参加不可欠

ビジネス

関税のインフレへの影響、まだ不透明=クーグラーFR

ワールド

G20南アフリカ「斎藤副大臣が代理出席」、加藤財務

ビジネス

全国CPI、1月コアは+3.2% 生鮮食品主導で総
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 9
    トランプ政権の外圧で「欧州経済は回復」、日本経済…
  • 10
    ロシアは既に窮地にある...西側がなぜか「見て見ぬふ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 5
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 6
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 7
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 8
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 9
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中