ニュース速報

ワールド

香港デモで新華社が標的に、中国メディアは「厳しい対応」求める

2019年11月05日(火)05時34分

 11月4日、香港で週末に行われたデモで中国国営新華社のビルなどが破壊行為の標的となったことを受け、中国国営メディアは、当局はデモ隊に「より厳しい姿勢」で対応する必要があると訴えた。写真は新華社の香港オフィス。2日撮影(2019年 ロイター/Tyrone Siu)

[上海 4日 ロイター] - 香港で週末に行われたデモで中国国営新華社のビルなどが破壊行為の標的となったことを受け、中国国営メディアは4日、当局はデモ隊に「より厳しい姿勢」で対応する必要があると訴えた。

2日のデモでは地下鉄駅が放火されたほか、新華社のビルや米コーヒーチェーン大手スターバックスの店舗などが破壊された。

政府系英字紙チャイナ・デーリーは社説でデモ隊の行為を非難し、「暴力行為はいずれ法の重圧に直面することになるため失敗に終わる」と論じた。

中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報も3日、新華社を標的としたデモ隊の行為を批判し、香港の法執行機関による対応を求めた。「新華社の象徴的なイメージを踏まえると、同社の支社への破壊行為は香港の法支配のみならず、中国本土と中央政府に対する挑発でもある」と非難した。

新華社の広報担当者はフェイスブックに「黒装束の暴徒の行為は、暴力の停止と秩序回復が香港にとって最も重要かつ喫緊の課題であることをあらためて示している」と投稿した。

香港のスターバックスは現地の飲食大手マキシムズ・ケータラーズが運営している。同社創業者の娘が国連人権理事会でデモ隊について批判的な発言をして以降、デモで繰り返し標的となっている。

警察によると、1日から3日にかけて行われた抗議活動で約300人が逮捕された。逮捕者の最年少は14歳としている。このほか、警察官少なくとも12人が負傷した。

週末の間に激化したデモでは、3日だけでも少なくとも30人が負傷。香港の病院当局によると、1人が重体となっている。

今週は警察行為に対する独立調査実施などに圧力を掛けるため、一段の抗議活動が計画されている。

*内容を追加します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

OPEC、25年までの世界石油需要予想を2カ月連続

ワールド

ヨルダン川西岸の米女性、「意図せず」殺害の可能性=

ワールド

ロシア、ウクライナ東部で前進 停戦交渉の可能性なし

ワールド

独仏英、イラン制裁へ ロシアへの弾道ミサイル供与を
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    クルスク州「重要な補給路」がHIMARASのターゲットに...ロシアの浮橋が「跡形もなく」破壊される瞬間
  • 2
    非喫煙者も「喫煙所が足りない」と思っていた──喫煙所不足が招く「マナー違反」
  • 3
    【クイズ】世界で最も競技人口が多いスポーツは?
  • 4
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 5
    トランプの勝利確率は6割超、世論調査では見えない「…
  • 6
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 7
    共和党の重鎮チェイニー父娘、党内の反トランプ派に…
  • 8
    伝統のカヌーでマオリの王を送る...通例から外れ、王…
  • 9
    米国内でのスパイ摘発が在米中国人社会に波紋...米当…
  • 10
    米大統領選でトランプ・バンス陣営を襲う「ソファで…
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 3
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
  • 4
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 5
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 6
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」.…
  • 7
    「私ならその車を売る」「燃やすなら今」修理から戻…
  • 8
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 9
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 10
    世界最低レベルの出生率に悩む韓国...フィリピンから…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中