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中国、米国産大豆1000万トンの無関税枠を設定=関係筋

2019年10月23日(水)09時21分

中国は22日、米国産大豆の輸入に1000万トンの無関税枠を主要企業に割り当てたと、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。湖北省武漢で2014年4月撮影(2019年 ロイター/DARLEY SHEN)

[北京/シンガポール 22日 ロイター] - 中国は22日、米国産大豆の輸入に対し、1000万トンの無関税枠を主要企業に割り当てた。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。

ただ、米輸出業者によると、米国の価格が高止まりする中、この措置は、即座の大量購入にはつながっていない。

中国国家発展改革委員会(NDRC)が招集した会合への参加者から説明を受けた関係筋によると、無関税枠の割り当て対象となるのは国有企業や民間企業のほか、中国国内に工場を有する海外の大手商社など。

3月までの米国からの出荷に適用されるという。

NDRCからのコメントは得られていない。

ある米ブローカーによると、22日午後の時点で、中国向け米国産大豆のビッドは、輸出業者のオファーを1ブッシェル当たり約15セント下回っている。これは大きな差で、売買がすぐに成立しないことを示している。

同ブローカーは「動きが出るには価格がやや高過ぎる」と指摘した。

トランプ米大統領は、今月の米中通商協議で中国が年間最大500億ドルの米農産品の購入に同意したと述べている。

しかし、トレーダーによると、協議後の1週間に中国はブラジル産大豆を少なくとも48万トン(1億7300万ドル相当)購入し、米市場を避けているという。

関係筋は「中国の輸入業者はブラジル産大豆を大量に購入している。中国政府は輸入業者に対し全体に気を配るようメッセージを送っている」と話す。中国政府は米中通商協議で誠意を示すことを望んでいるとした。

*内容を追加しました。

ロイター
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