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米共和、財政均衡定める憲法改正案で有権者にアピール 下院で否決
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4月12日、米下院は、財政収支均衡化を定める憲法改正案の採決を実施、十分な支持を得られず否決された。写真はアメリカ合衆国議会議事堂。ワシントンで2月撮影(2018年 ロイター/Leah Millis)
[ワシントン 12日 ロイター] - 米下院は12日、財政収支均衡化を定める憲法改正案の採決を実施、十分な支持を得られず否決された。11月に中間選挙を控え、共和党が財政規律を重んじる基本姿勢に変わりがないことを有権者にアピールすることを狙った象徴的な採決となった。
共和党はこれまでに大型減税や1兆3000億ドルの包括的歳出法案を成立させており、米議会予算局(CBO)は9日、数年後に財政赤字が1兆ドルに達するとの見通しを示している。
共和党はトランプ政権が発足する以前は、野党として財政保守派の立場を取っていた。現在は上下両院で過半数を握るが、今回の憲法改正案を可決するには民主党の支持が必要となるため、成立の可能性はほとんどないとみられていた。
共和党のトーマス・マシー下院議員は「われわれの支持基盤に対し、予算で規律を重視していることを伝える狙いがあったが、かなり大胆不敵な行為だ」と述べた。
下院予算委員会の民主党トップ、ジョン・ヤーマス議員は、改正案は「共和党が赤字を急拡大させる詐欺的税制策の隠れみのにしているだけだ」と批判した。