独メルセデス、EVよりエンジン車に注力 利益率改善へ
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2月20日、ドイツの自動車大手メルセデス・ベンツは、コスト削減を進めて利益率を改善させるため、新製品投入で電気自動車(EV)よりもガソリン車やディーゼル車に注力する方針を示した。オランダ・アルンヘムで18日撮影(2025年 ロイター/Piroschka van de Wouw)
Victoria Waldersee
[ベルリン 20日 ロイター] - ドイツの自動車大手メルセデス・ベンツは20日、コスト削減を進めて利益率を改善させるため、新製品投入で電気自動車(EV)よりもガソリン車やディーゼル車に注力する方針を示した。
同社は2027年末までに19の新燃焼エンジン車と17のバッテリーEVをリリースする予定。新型車の大半は最高級価格帯に位置する。投資家などの懸念が高まっているものの、より利益率の高い車を少数販売するという戦略を維持する計画。
ハラルド・ウィルヘルム最高財務責任者(CFO)は「台数より価値という戦略は依然として有効であり、それは放棄されたわけではない」と述べ、内燃エンジン車がEVをはるかに上回っていることは利益率にとって良いニュースだと説明した。
ウィルヘルム氏は、中国と米国での生産をさらに現地化し、トランプ米大統領の自動車関税への懸念が高まる中、貿易摩擦の影響を受けないよう備えると述べた。
業界ストラテジストは、同社がビジネスで成功するためには高級車と中国の両方が不可欠だと語った。