英インフレは鈍化、年内の急伸は続かない=中銀総裁
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イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁(写真)は、インフレが鈍化していると指摘、年内にインフレの加速が予想されるが、中・長期的なインフレ圧力が経済に埋め込まれることはないだろうとの見方を示した。6日の代表撮影。(2025 ロイター)
[ロンドン 17日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、インフレが鈍化していると指摘、年内にインフレの加速が予想されるが、中・長期的なインフレ圧力が経済に埋め込まれることはないだろうとの見方を示した。
インフレ加速の一因は光熱費など規制価格の値上げだと発言。景気低迷もインフレ抑制に寄与する可能性が高いとの認識を示した。
17日公表された経済ニュースサイト「ビジネスライブ」とのインタビューで述べた。
総裁は「現状はインフレがさらに持続するという見解を裏付けるものではないため、無視した」と発言。昨年第4・四半期の経済成長率が0.1%になったが、全体像は変わっていないと述べた。
中銀は今月、政策金利を0.25%ポイント引き下げ4.50%とした上で、年内にインフレ率が3.7%に達する可能性が高いため、今後の利下げには「慎重になる」と表明した。
総裁は「われわれは依然としてディスインフレが進行していると考えている。2─3年前の出来事の影響が薄れてきている。だが、これは段階的なプロセスだ」と指摘。
「慎重になっているのは、私にとってリスクが両方向にあるからだ」とし、米国の関税について、世界経済への影響次第で、英国のインフレ率が上がる可能性も下がる可能性もあるとの見解を改めて示した。