空売りの米ヒンデンブルグ閉業へ、印財閥アダニの不正疑惑追及

[１５日 ロイター] - 空売りの手法で知られる米投資会社ヒンデンブルグ・リサーチの創業者ネイト・アンダーソン氏は１５日、同社の閉業を発表した。

アンダーソン氏はウェブサイトに掲載した声明で、この仕事の激しさや、全てに及ぶ性質がもたらす負担を決断の理由として挙げた。健康や個人的な問題は否定した。

「我々が取り組んでいたことが完結したら解散する予定だった。今日がその日だ」と説明した。

ヒンデンブルグは２０１７年に創業した。２３年にインドの新興財閥アダニ・グループの株価操作と不正会計疑惑を指摘する報告書を公表し、直後に関連銘柄の株価は急落した。アダニ側は疑惑を否定している。

２０年には電気自動車（ＥＶ）トラックメーカーのニコラの誇大広告疑惑を追及。２３年にはカール・アイカーン氏のアイカーン・エンタープライゼズ（ＩＥＰ）とジャック・ドーシー氏率いるブロックを空売りした。

アンダーソン氏は、仕事に集中するには代償が伴うと明かし、「ヒンデンブルグを私の人生の一章と見ており、私を定義する中心的なものとは考えていない」と述べた。

「今後半年ほどかけて我々のモデルのあらゆる側面と調査の実施方法をオープンソース化するための資料とビデオを作成するつもりだ」と説明した。