英統計局、労働市場調査刷新を延期の可能性 中銀政策に影響も
12月3日、英統計局は、新しい労働市場調査への移行が2027年まで遅れる可能性があると発表した。写真はラッシュアワーに英ロンドンの金融街へ向かう人々。2022年10月撮影(2024 ロイター/Henry Nicholls)
Suban Abdulla William Schomberg
[ロンドン 3日 ロイター] - 英統計局は3日、新しい労働市場調査への移行が2027年まで遅れる可能性があると発表した。これは、経済におけるインフレ圧力を見極めようとしているイングランド銀行(英中央銀行)にとって課題となる。
統計局は、コロナ禍以降、調査への回答を得るのに苦慮しており、労働市場の測定方法を全面的に見直している。
中銀は政策金利決定において、統計局の労働市場データに依存している。ベイリー総裁は先週、雇用状況の全体像が不明瞭であることは「重大な問題」と述べた。
今年2回の利下げ後、中銀は次回の利下げのタイミングを検討する上で国内の労働市場を注視している。
統計局によると、新しい「変革された労働力調査(Transformed Labour Force Survey)」がいつ開始されるかについては「複数のシナリオ」があると説明した。
このプロセスに関する最新情報の中で、「現在の品質を巡る懸念を考えると、2025年半ばの移行はもはや現実的ではない」とし「移行期間を最小に抑えるための選択肢を引き続き検討している」と説明した。