スイスCPI、11月は前年比+0.7% 大幅利下げ観測強まる
12月3日、スイス連邦統計局が発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比0.7%と、ロイターがまとめた市場予想の0.8%を下回った。チューリヒのクリスマスマーケットで2022年12月撮影(2024年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[チューリッヒ 3日 ロイター] - スイス連邦統計局が3日発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比0.7%と、ロイターがまとめた市場予想の0.8%を下回った。10月は0.6%だった。
市場ではスイス国立銀行(中央銀行)の大幅利下げ観測が強まっている。
11月のCPIは前月比では0.1%低下。ロイターがまとめた市場予想と一致した。
中銀のインフレ目標は0─2%。今年は25ベーシスポイント(bp)の利下げを3回実施し、政策金利は現在1%となっている。
市場は次回12月12日の政策決定会合で50bpの利下げが決まる確率を71%、25bp利下げの確率を29%と予想している。これまでは25bp利下げの予想が多かった。
J・サフラ・サラシンのチーフエコノミスト、カルステン・ユニウス氏は物価の下振れリスクがあり、12月の利下げ幅の予想を25bpから50bpに変更したことを明らかにした。
同氏は来年3月と5月にも追加の25bp利下げがあり、政策金利が0%になる可能性が高いと予想している。マイナス金利が導入される可能性は否定できないものの、ハードルは高いという。
中銀のシュレーゲル総裁はスイスフランの需要を抑制する必要がある場合にはマイナス金利を復活させる可能性があるとの考えを示している。