Wファーゴの資産上限、来年前半にも撤廃される可能性=関係者
11月26日、米大手銀行ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)は、架空口座開設などの不正営業問題で対応を進めてきた結果、1兆9500億ドルを上限とされた資産規模規制の撤廃に向けて規制当局から最終的な審査を受けられる段階に達している。写真は同社のチャーリー・シャーフ最高経営責任者(CEO)。2023年5月、ビバリーヒルズで撮影(2024年 ロイター/Mike Blake)
Nupur Anand
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米大手銀行ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)は、架空口座開設などの不正営業問題で対応を進めてきた結果、1兆9500億ドルを上限とされた資産規模規制の撤廃に向けて規制当局から最終的な審査を受けられる段階に達している。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。
関係者の1人によると、資産上限は早ければ来年前半にも撤廃される可能性がある。
資産上限は2018年に米連邦準備理事会(FRB)が設定し、撤廃条件として企業統治とリスク管理に関する不備を是正するよう命じていた。撤廃にはFRBの理事による採決が必要になる。
これらの関係者は、Wファーゴが既に資産上限撤廃で求められる措置は全て講じたが、FRBがなお懸念要素ありと判断したり、是正策に不満を持ったりした場合は、上限規制が存続する展開もあり得ると説明した。
WファーゴとFRB、同行本社があり管轄当局となっているサンフランシスコ地区連銀はいずれもコメントを控えた。
ただWファーゴのチャーリー・シャーフ最高経営責任者(CEO)は以前、法人預金のさらなる獲得や、ライバル行が成長を続けているトレーディング事業の拡大という面で、資産上限が足かせになっていると訴えていた。