ボーイングとエアバスの納入遅れ改善されず=IATA事務局長
国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務局長は16日、ダブリンで開かれた会合で、欧州の航空機大手エアバスと米同業ボーイングの航空機納入が遅れている問題について「極めていら立たしい」と指摘した上、依然として改善されていないと批判した。6月25日、ワシントン州レントンで撮影(2024年 代表撮影)
[ダブリン 16日 ロイター] - 国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務局長は16日、ダブリンで開かれた会合で、欧州の航空機大手エアバスと米同業ボーイングの航空機納入が遅れている問題について「極めていら立たしい」と指摘した上、依然として改善されていないと批判した。
欧州では多くの航空会社が、納入遅れの結果として輸送力が抑制されていると訴えている。アイルランドの格安航空大手ライアンエアは、納入遅れのため来年の旅客輸送見通しを下方修正しなければならなくなると表明した。
ウォルシュ氏は、納入遅れの問題は「航空会社の経営者にとって極めていら立たしく、大きな影響を及ぼしている」と指摘。「向こう数年にわたって問題になると思う。航空会社の経営者から伝えられたメッセージは『状況は悪化しているわけではなく、底打ちして横ばいとなっているが、依然として改善はされていない』という内容だ」と述べた。
ボーイングとエアバスはサプライチェーン(供給網)の問題を抱える中、納入目標の達成で苦戦している。さらにボーイングは、継続中の労働者のストライキにより、納入遅れの問題が一段と悪化するのではないかと懸念されている。