中国人民銀、6月も金保有積み増しせず 価格上昇が影響か
中国人民銀行(中央銀行)が金準備の積み増しを5月に続いて6月も行わなかったことが、7日発表の公式データで分かった。写真は北京の同行前で2022年9月撮影(2024年 ロイター/Tingshu Wang)
[7日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が金準備の積み増しを5月に続いて6月も行わなかったことが、7日発表の公式データで分かった。
5月は金スポット価格が過去最高を記録したが、それまで18カ月連続で購入していたことが他の中銀の需要とともに3─5月の金価格上昇につながったとされる。
6月末時点の中国の金保有量は7280万トロイオンス。ドル建ての金準備は5月末の1709億6000万ドルから1697億ドルに減少した。
ウィズダムツリーのコモディティーストラテジスト、ニテシュ・シャー氏は「人民銀は金価格が依然やや高すぎるとして一段の下落まで金購入プログラムの再開を待っているようだ」と述べた。
各中銀による金需要は、複数の国が外貨準備の多様化を進めていることから過去2年にわたり急増している。
シャー氏は「われわれのモデルでは、金価格は今四半期に7%下落し、人民銀には追加金購入の絶好の機会となる可能性がある。ただその後はすぐに史上最高水準に再上昇する見込みで、迅速な行動が必要になる」と述べた。