ニュース速報
ビジネス

ダイハツ、リコール2車種検討 事業見直しはトヨタが精査

2024年01月17日(水)17時35分

 1月17日、ダイハツ工業の広報担当者は、認証試験不正問題で1月中は停止する国内工場の稼働については2月も未定で、再開時期は「まだ見通せる状況にない」との認識を示した。写真は同社のロゴ。都内で2017年10月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Maki Shiraki

[東京 17日 ロイター] - ダイハツ工業の広報担当者は17日、安全性基準に適合していない可能性がある2車種についてリコール(回収・無償修理)を検討していると語った。同社の事業見直しに関しては、親会社のトヨタ自動車が「領域とボリュームの両面から精査している」と述べた。

ダイハツの認証試験不正問題を巡り、トヨタの佐藤恒治社長は前日、経営体制の刷新と事業見直しを表明していた。

ダイハツの井出慶太・コーポレート統括本部統括部長が記者団の取材に答えた。

リコールを検討している2車種は、軽乗用車の「キャスト」とトヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)供給している「ピクシスジョイ」。同2車種を巡っては、側面衝突した際にドアのロックがかかり、外側からロック解除できない恐れがあり、国土交通省がすでに必要な場合にはリコールを届け出るよう指導している。

同2車種は2015年の生産・販売以来、累計で約32万台を出荷している。井出氏は「グレードの違いなどによるリコールの範囲を含めて検討している」といい、早期に判断するとの認識を示した。

不正問題で国交省から組織の抜本的改善を求める「是正命令」を受けたことなどについて井出氏は陳謝した。その上で、1月中は停止する国内工場の稼働再開時期のめどは依然として未定で、「2月については確定した判断ができていない」と語った。15日には3回目となる仕入先への説明会を開催したことも明かし、「生産を再開しても回復できない実損を中心に話している」とした。

特に悪質な不正行為が確認された3車種の「型式指定」取り消しに向けては、あくまで日本の法規に則った手続きであり、海外は各局当局の判断になると説明。「当社としての基準適合性の確認はしている」として、「現時点ではインドネシア向け、マレーシア向けの生産は再開している」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラ通信機器爆発、イスラエルが台湾製端末に爆発

ワールド

バンス氏発言は「危険」とホワイトハウス、トランプ氏

ビジネス

機械受注7月は予想に反し0.1%減、「景気のけん引

ビジネス

仏経済は今後2年で勢い拡大、インフレ率低下で個人消
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...試聴した「禁断の韓国ドラマ」とは?
  • 2
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰だこれは」「撤去しろ」と批判殺到してしまう
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない…
  • 5
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 6
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS…
  • 7
    原作の「改変」が見事に成功したドラマ『SHOGUN 将軍…
  • 8
    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…
  • 9
    バルト三国で、急速に強まるロシアの「侵攻」への警…
  • 10
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 5
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 6
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 7
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 8
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...試聴した「禁…
  • 9
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 10
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 5
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 8
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 9
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 10
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中