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中国経済に安定化の兆し、9月製造業PMIが6カ月ぶり50超え

中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2と、景況拡大・悪化の分かれ目となる50を6カ月ぶりに上回った。中国経済が底を打ち始めたとの見方を強める結果となった。写真は山東省徳州市にある工場。2022年8月撮影(2023年 ロイター/Siyi Liu)
Ryan Woo Tina Qiao
[北京 30日 ロイター] - 中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2と、景況拡大・悪化の分かれ目となる50を6カ月ぶりに上回った。中国経済が底を打ち始めたとの見方を強める結果となった。
市場予想の50.0も上回った。前月は49.7だった。
中国経済は年初に新型コロナウイルス抑制策が解除された直後は好調だったがその後失速。このところようやく安定化の兆しが見え始めた。
国泰君安国際のチーフエコノミスト周浩氏は「製造業PMIと堅調な工業利益率は景気が徐々に底を打ちつつあることを示している」と指摘した。
非製造業PMIも51.7と8月の51.0から上昇した。
製造業と非製造業を合わせた総合PMIは52.0。前月は51.3だった。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト張智威氏は「不動産部門の政策緩和などにより中国経済は安定した」と分析した。
「今後の重要な問題は財政政策がより景気支援にシフトするかどうかだ。そうなると予想するが、財政政策スタンスの変更は今年ではなく来年になるかもしれない」との見方を示した。