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米債務上限問題「過去より厳しい状況」、解決策に期待=財務長官

5月13日、イエレン米財務長官は、米国の債務上限引き上げを巡る状況は「過去よりも厳しい」としながらも、債務不履行回避への解決策に期待を示した。写真は鈴木財務相と会談するイエレン氏。新潟で代表撮影(2023年 ロイター)
[新潟 13日 ロイター] - イエレン米財務長官は13日、米国の債務上限引き上げを巡る状況は「過去よりも厳しい」としながらも、債務不履行回避への解決策に期待を示した。
主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の合間にロイターのインタビューに答えた。
財務省の資金が底をつく時期については、今後数週間以内に米議会に報告したいと述べた。
資金が早ければ6月1日にも尽きると自身が予想したことについては、6月前半にデフォルト(債務不履行)に陥る「重大リスク」があると米議会予算局(CBO)が12日に示した見解と整合的だと説明した。
債務上限協議が2011年以来最も深刻な停滞に見舞われていることについては、トランプ大統領時代以降の国内の二極化を反映していると分析。
「対外関係や世界における地位、信頼性にとって良くないことは明白だ」と強調。一方で、9日のバイデン大統領と議会指導部による協議で「ほぼ全員」がデフォルトを容認しない態度で一致したとは前向きな兆しだと述べた。
デフォルトが発生した場合については、国債返済の優先順位をつける選択肢はないとしながらも、新たに入る歳入を使って少しずつ返済することは技術的に可能と述べた。ただ、「そのような話はすべきではない。債務上限の引き上げについて話すべきだ」とした。
ハント英財務相はG7会議で記者団に、米債務上限協議の停滞は世界経済に「非常に深刻」なリスクをもたらしていると指摘。妥結できずに米経済が成長軌道を外れた場合は「壊滅的」状況を招くと警告した。