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独アディダスが大幅減配、ラッパーとの協業解消で今年は赤字も
3月8日、スポーツ用品大手の独アディダスは、2022年の配当金の大幅な減額を発表した。ニューヨークで2022年10月撮影(2023年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ベルリン 8日 ロイター] - スポーツ用品大手の独アディダスは8日、2022年の配当金の大幅な減額を発表した。有名なラッパーでファッションデザイナーのカニエ・ウェスト氏との協業解消の影響で、23年は30年ぶりの赤字となる可能性があると警告した。
同社は5月11日の年次株主総会で、1株当たり0.70ユーロ(0.7374ドル)の配当を提示する予定。21年の配当金は1株当たり3.30ユーロだった。
同社がウェスト氏と共同開発した「イージー(YEEZY)」ブランドのスニーカーは大ヒットとなったが、同氏の人種差別的な発言を理由に、昨年10月に協業を解消した。
今年1月1日に就任したビョルン・ガルデン最高経営責任者(CEO)は、傷ついたアディダスブランドの再建を約束。中核事業に再び集中する必要があり、24年に黒字化するまでの「移行期」に直面していると述べた。
アディダスによると、売れ残ったイージー製品の在庫をどうするか、まだ決定していない。
協業解消に伴い、22年第4・四半期の売上高は6億ユーロ(6億3200万ドル)減少、23年売上高は12億ドル下振れする見込み。
23年については、イージー製品の在庫を販売できなかった場合の売上損失を考慮すると、営業利益はほぼゼロになると予想した。