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安定的な円安なら、日本経済全体にプラスに作用=黒田日銀総裁
6月6日、日銀の黒田東彦総裁(写真)は、円安は安定的に進むなら日本経済全体にプラスとの考えを示した。写真は都内で2020年1月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 6日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は6日、円安は安定的に進むなら日本経済全体にプラスとの考えを示した。
黒田総裁はこの日、共同通信社「きさらぎ会」で講演。その後の質疑応答で「急激な変動ではなく安定的な円安方向の動きであれば、日本経済全体として見ればプラスに作用する可能性が高い」と述べた。
円相場はこのところ再び円安に傾き、1ドル=130円台後半で推移している。
このほか黒田総裁は講演で、指し値オペへの応札ゼロが続いていることについて「日銀が指し値オペにより無制限に国債を買い入れるというアナウンスメント効果も、市場参加者の予想形成に大きな影響を与えている」などと述べた。
その上で黒田総裁は、「揺るぎない姿勢で金融緩和を継続していく」と強調。賃金が上昇しやすい経済環境を作り、足もとで生じてきたインフレ予想の上昇や値上げ許容度の変化を持続的な物価上昇につなげていく考えを示した。
日銀は4月の金融政策決定会合で10年物国債金利0.25%での指し値オペを原則毎日行うと決定。その後、応札のない状況が続いている。
(和田崇彦)